道楽記

宵月と共に

f:id:nnr4018:20190814000629j:plain

2017.09.01 撮影


C62で沸いた函館本線、小樽・長万部間も今は昔。キハ150やキハ40がコトコト走る地方ローカル線、“本線”とは名ばかりである。そんな線区も秋口は優等列車が帰って来るようになった。臨時ではあるが、往年の名列車さながらの特急ニセコ号である。

ヘッドマークも12系客車で運行されていた頃のデザインを踏襲している。しかも使用車両はキハ183系初期車であった。撮影当時は年度内の引退が予告されており、“山線”への入線は恐らく最後。その姿を一目見ようと多くのファンが沿線に詰めかけた。

太陽が山陰に入る事は九分九厘分かっていながらも、北四線踏切にカメラを構えた。要は名撮影地で撮りたかったのだ。そのお陰で、羊蹄山とキハ183に宵月を添えた構図で思いがけず撮れた。偶然の産物だが、お気に入りの一枚。