道楽記

雪と共に

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2016.02.21 撮影


JR各社の中で最後まで残った定期急行列車、“はまなす”。札幌・青森を夜通し走り、北海道と本州を結ぶ庶民の足として、ビジネスに観光に重宝されてきた。僕自身も、大学時代はよくお世話になった列車だった。東京を19時前に発つ東北新幹線から、乗り継げるダイヤが組まれていた。すると、翌日の朝6時過ぎに札幌に着ける。便利な列車であった。そして何より、座席車と寝台車を併結した、二昔前に走っていた夜行列車の雰囲気を味わえるのが好きだった。しかし、それも2016年3月に開業した北海道新幹線と入れ替わる形で廃止された。

廃止まであと1か月ばかりとなったこの日、定時より1時間程遅れて運転されていた。確か、降雪の影響だったような記憶がある。“雪降る中を走るシーンもこれで見納めか・・・”と思いつつ苗穂ストレートに赴いた。ヘッドマークが着雪で“1円玉”になっているのはご愛敬。明けきらぬ白銀の街を終点へと目指す夜汽車。もう過去のシーンになってしまったが、いつ思い出しても痺れるワンシーンだ。